川上恵(沙羅けい)の芸術村
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ウィッキーバッグ 　　　　知人が主催する作品展「サークルフォルム展」に行ってきた。 　　　　ウィッキーバッグとは、手芸用の結束バンドを編んで作った鞄である。 　　　　「結束バンドって、あの荷物を縛るバンド？」 　　　　「そう、もちろん手芸用でカラフルだけれど」 　　　　驚きである。サナギが蝶に変身するようなものだ。 　　　　皮と組み合わせたもの、布と合わせたもの、編み方に工夫を凝らしたもの…… 　　　　ああ、あのバッグが欲しい！　こっちのバッグもほしい！ 　　　　ため息の出るものばかりだ。 　　　　 　　　　友人も出品している。 　　　　習い始めてもう13、４年になるという。 　　　　ピンクや赤の皮を縫い合わせ、編んだウィッキーと組み合わせている。 　　　　お洒落な彼女らしく、お洒落なバッグだ。 　　　　手先が紡ぎ出す美しいもの、便利なもの……。 　　　　忙しい合間に時間を見つけ、手を動かし続けると、こんな素敵なものが出来るんだ。 　　　　「手仕事」とはうまく言ったものだ。 　　　　継続することの妙味を知った作品展だった。 　　　　そんなことを思いながら、帰り道に葛井寺の境内を歩いていると、桜の木に桃色が。 　　　　近寄って数えてみる。 　　　　一輪・二輪・三輪・四輪・五輪、五輪、咲いています。 　　　　藤井寺市は開花宣言です。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　２０１９．３．２７