川上恵(沙羅けい)の芸術村
 話のポケット
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                    丹波篠山



    「わあ、綺麗!」、箱を開ける手がとまってしまった。

    去年の暮れには大きなバラの花束を貰ったが、今年の正月は精緻なバラのケーキだ。
    花びらの1枚1枚が鋭角で、生き生きとしている。
    それにしても、こんなに美しいケーキは初めてだ。

    ヴィ−ガン ローケーキ、というらしい。
    ケーキなのに、卵やバター、小麦、白砂糖、それに乳製品などの動物性の食材は不使用
    だとか。原材料は有機性のカシュナッツやアーモンド、デーツなどなど、などなど。
    酵素たっぷりの健康に良い、ケーキらしい。

    それで、甘いのだろうか?
    それが甘いのである。

    レアチーズケーキのような食感で、カシューナッツの味がする。
    素直に美味しい!
    こんなお洒落なケーキは、どこで作られているのだろうかとパンフレットを見ると、
    なんと、丹波篠山だ。
    古民家風の店内で庭を眺めながら、このケーキが食べられるそうだ。
    次の私の言葉を察した息子は言った。
    「ケーキを食べに行くには、丹波篠山は遠いで」

    
2025.1.2

  今年も「話のポケット」に、よろしくお付き合いくださいませ。