川上恵(沙羅けい)の芸術村 | |||||||
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スカッシュみかん 化粧箱入りのミカンをもらった。箱をあけてびっくり! 黄色いピンポン玉かと思うくらいの大きさである。 「えっ、なに、このミカン? 早摘みのミカン? それにしては色づいてる」 スカッシュみかんというらしい。熊本産である。 さすがに一口でというわけにはいかないが、半分、口に入れてみる。 甘い、甘さが濃い。それにジューシーだ。 「食べやすいなあ、何個でも食べられる。けど、皮をむくのがちょっと面倒やな。でも、 農家さんは、どうしてこんな小さなミカンを作ろうと思ったのかな」 あれこれうんちくを言いながら、私は1度に5つも食べた。 スカッシュみかんは、静岡県や神奈川でも作られているようだ。 ミカンを食べ終えたころ、今度は梨をもらった。 鳥取県の大山町で作られた「王秋」という梨だ。 形は楕円形をしていて、ちょっと洋ナシっぽい。ずしりと重い。 果肉は柔らかく、水分たっぷりの品の良い旨さである。 子供の頃は20世紀と長十郎しか知らなかったが、祖母が唯一好んだ果物である。 梨を食べると、私に優しかった祖母を思い出す。
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