川上恵(沙羅けい)の芸術村
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               おみくじ



    奈良の「元石清水八幡宮」で、鳩のおみくじを買った。
    陶器の可愛い白鳩の中から出てきたおみくじは、「吉」だった。
    今年ひくおみくじは、なぜか吉ばかりだ。
    「吉かあ」、私は安心したような、少しがっかりしたような気分だ。
    「中吉」をひいた友人2人は、良かった!大吉の次でと、喜んでいる。

    ふと私は今さらながらに、吉と中吉、どちらが上位なのだろうかと、疑問に思った。
    中吉って、吉の中ほど、つまり半分じゃないの?
    帰ってさっそく調べてみた。
    パソコンは本当に賢い。詳しく丁寧に教えてくれた。

    一般的には、
    大吉 吉 中吉 小吉 末吉 凶  の順であるが、それぞれの神社や寺で異なるとあった。
    例えば、
    大吉 中吉 小吉 吉 半吉 末吉 凶 大凶   などである。

    私は30年以上も、ある厄除けの寺で、おみくじを売っていた。
    何番の御籤が大吉で、何番が凶か、覚えているくらいだった。
    その厄除けの寺では、大吉・中吉・吉・小吉……の順で、やけに凶が多かった。
    てっきり私はその順番が、世間一般の順番だと思い込んでいた。
    なのに一般的には大吉の次が吉だという。

    ごめんなさい、私からおみくじを買われた方。
    吉を引いて、境内の木に結んで帰りますとおっしゃったのを、
    吉は大吉の次にいい御籤なんですよ、と言って差し上げれば良かったですね。
    知らなかったものですから。本当にごめんなさいね。

    というわけで、今年の私の運勢はいいようです。
    どんな出会いが出来事が、待っているのか、楽しみです。




                         2020.2.13