川上恵(沙羅けい)の芸術村
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                 窓辺のオアシス



    「ニョキニョキとよく伸びるね、外は寒いのに」
    と、毎日感心しながら台所の窓辺においた豆苗を眺めていたら、そのさまが余りに面白くて
    とうとう食べそびれてしまった。
    根元を2、3センチ残した豆苗の水栽培。
    黄緑色の生糸のような細い茎に、小さなリボンみたいな葉をつけた豆苗のなんと可憐なこと。
    それが数日もするとしっかりとした茎になり、葉の色も濃くなってぐんぐんと伸びるのだ。
    か弱そうにみえるのに、なんと逞しいのだ!

    いまや伸びすぎた豆苗は観葉植物となっている。
    窓辺の緑色はなんとも清々しく爽やかだ。

    豆苗の横では一枝のセッコクが花をつけている。
    植木鉢からはみ出した一枝を、グラスにいれておいたらなんと、健気に花をつけたのだ。
    それも真っ白な聖女のような花を。
    雑多なものであふれた台所に、白い花と豆苗はなんとも心を落ち着かせる。

    台所の窓辺は小さな小さなオアシスだ。



    
               2026.1.22