川上恵(沙羅けい)の芸術村
 話のポケット
エッセー  旅  たわごと    雑感 出版紹介 



                   黒豆を炊いている



    コトコトと今年も黒豆を炊いている。
    お節は出来上がったものを買って、重箱に詰めるだけだが、黒豆と田作りと煮物だけは
    自分で作るようにしている。
    「ああ、今年もなんとか例年通りのことができた。これで良しとしよう!」
    黒豆を煮る甘い匂いに、私の心は癒されている。
    
    テレビからは「探偵ナイトスクープ」が、流れている。
    合間合間に画面を眺めては、笑ったり、目頭を濡らしたりしている。
    

    今年は色々なことがあった。
    夫の病気に私の不調。だが、もうすぐ新しい年が来る。
    体の悪い所はメンテナンスを続けている。明日からは生まれ変わったつもりで生きていこう、
    と思っていたら、最後の最後に犬歯の差し歯がポロリと落ちた。
    とっさに、「ああ、明日でなくてよかった!」
    1月1日に歯が落ちたとなれば、縁起が悪いことこのうえなしである。
    とはいえ、歯医者は5日までは休みである。長いなあ……。
    「まあ、いいか。マスクをすれば」
    
    今年も「話のポケット」にお付き合いくださいまして、有難うございました。
    来年も皆様にとりまして良いお年でありますように。

 
                2024.12.31