川上恵(沙羅けい)の芸術村
 話のポケット
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               今年最後の大仕事



    今年の夏のイベントで必要だったカンナの花。
    よほど貸農園の土と相性が良かったのか、つい先日まで赤い花をつけていた。
    生命力旺盛なカンナは、畑でその勢力圏をどんどん増やし、畝を独占してゆく。
    そのせいで、冬物や春物野菜を植えるスペースが、ひどく狭くなってきた。
    
    イベントで世話になった花だ。無下に引き抜いて捨てるわけにはいかない。
    家に持ち帰り大きな植木鉢で育てることにした。
    ところが夫が持って帰ったカンナの根というか、球根の量は生半可ではない。
    ゴミ袋一杯にぎっしりと詰まっている。

    たった一粒の球根が……、それにしても、驚くべき生命力。羨ましいくらいだ。
    球根の先にはもう新しい芽が出ている。
    植え替えながら、これが鼠算式に増えていったらと、少々気がかりだ。
    今年の大半を共にしたカンナだ。不思議な情が湧いている。
    動物も植物も同じだな。世話をした分だけ情が深くなるんだな。
    
    増えすぎたら、花咲か婆さんになって、大和川の土手に植えようか……。
    それとも野迫川の小屋に植えようか……。
    真っ赤な花に囲まれた小屋って、まるでスポットを浴びているようで……。
     

    植木鉢3鉢にカンナの植え替えを終え、今年も無事に終わりました。
    「話のポケット」を、お読みいただき有難うございました。来年もよろしくお願い致します。
    良いお年をお迎えくださいませ。
    
    
                        2018.12.31