川上恵(沙羅けい)の芸術村 | ||||
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記念日 毎年サラリーマン川柳で笑わせてもらっている。 62、542句の中から選ばれた、狭き門をくぐった今年の優秀句である。 コロナ禍とあって、コロナに関係した句が多い。 会社へは 来るなと上司 行けと妻 30代男性 十万円 見る事もなく 妻のもの 30代男性 リモートで 便利な言葉 “聞こえません!” 50代男性 妻の呼吸 五感で感じろ! 全集中! 30代男性 じいちゃんにJ・Y・Parkの 場所聞かれ 40代女性 我が部署は 次世代おらず 5爺(ファイブジイ) 50代男性 お父さん マスクも会話も よくずれる 30代男性 YOASOBIが 大好きと言い 父あせる 50代男性 お若いと 言われマスクを 外せない 50代男性 抱き上げた 孫が一言 密ですよ 60代男性 1句目、2句目、3句目と、クスクスと笑っていた。 ところが4句目、笑えない。コロナの疑いで妻の呼吸が変なのか? それにしても面白くない。 J・Y・ParkやYOASOBIもググって、やっと笑ったしまつ。 ちなみにJ・Y・ParkやYOASOBIは歌手名である。 聞くところによると「妻の呼吸……」は、人気の漫画「鬼滅の刃」に出てくる 「……の呼吸」をもじっているのだとか。 笑えない川柳をなんとか笑おうとする自分に、笑えてしまった。 俵万智さん風にいえば、今年は私の「川柳笑えなくなった記念年」である。 2021・7・14 |