川上恵(沙羅けい)の芸術村
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                   悲惨な光景



    私の住む藤井寺市や隣の羽曳野市では、今年の桜は悲惨な状況である。
    クビアカツヤカミキリムシによる被害だ。
    
    クビアカツヤカミキリムシは東アジア原産の害虫で、日本では平成24年、愛知県の桜で
    初めて発見されたという。
    それが令和8年には17都府県にまで被害が広がっているという。
    うかうかしていると日本中の桜が危ない!

    藤井寺市では見事な桜の大木のほとんどが、根元から、あるいは太い幹や枝をばっさりと
    切られ真っ黒な防除シートでぐるぐる巻きにされている。
    木の中で育った成虫が外で逃げ出さないため、成虫が卵を産み付けないための方策だ。
    ギョッとするおぞましい光景だ。

    それでも被害を免れ咲いている桜の木もあるが、花の数が極端に少ない。
    なんだか違う花のようで、寂しい桜である。
    
    そんななかで、珍しく虫害にあわなかった桜がある。
    大和川沿いの下水処理場の桜並木だ。枝が重そうなほど花がついている。満開だ。
    豪華に絢爛に咲いてこその桜だなと、つくづく思う。
    私はゆっくりゆっくりと薄桃色の並木道を歩いた。
    

2026.4.6