川上恵(沙羅けい)の芸術村 | ||||||
エッセー | 旅 | たわごと | 雑感 | 出版紹介 | ||
花を買う テンションが下がり気味である。 せめて気分だけでも明るくしようと、サイネリアの大きな鉢植えを買った。 赤みがかった綺麗な紫色だ。 和名を「蕗桜」というそうで、葉が蕗の葉に似ているかららしい。 その他にも富貴菊や富貴桜と、なんともめでたい名前である。 ところがである。 サイネリアというのは通称で、元々はシネラリアとよばれたとか。 だがシネラリアは死ねらりあを連想させるとかで、サイネリアが一般的になったそうだ。 人間の都合で、花の名前ひとつにしても様々な事情があるのだと、可笑しくなった。 私は蕗桜と呼ぶことにしよう。 そんな花の生れは、北アフリカのカナリア諸島。 「島生まれなんだ」、行ったこともない遠い遠い常夏の楽園に思いを馳せる。 花言葉は「いつも快活」。 なかなか、いいではないか。そう、ありたいなあ。 2021.1.21 |