川上恵(沙羅けい)の芸術村
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                     御祈祷



    友人が独り語りで演じる「赤馬伝説」の脚本というか小冊子を、誉田八幡宮に奉納
    するので、ご一緒にとお誘いを受けた。
    神社仏閣大好き人間の私は、喜んで参加させていただいた。

    本殿下に私と彼女はかしこまって座った。
    烏帽子姿の宮司さんと禰宜さんが私たちを本殿前に案内して下さる。
    清々しく神聖な空間に上がらせてもらったのは初めてだ。
    本殿の柱や扉、階段にまで貼られた金色の飾り物に朝陽が照って、光り輝く、
    華麗で荘厳なこと。背後の繁みには赤い藪椿。

    祝詞があげられ、私たちは神様に玉串を奉納する。
    まさにハレの日、なんと麗しい1日だろう。

    この後、和紙のご幣と金幣で、お払いをして下さった。
    金幣の下には鈴がついていて、幣が振られるたび鈴はシャラシャラと妙なる音を
    ひびかせる。いつまでも聞いていたい音色だ。
    鈴の音は幸運を呼び、浄化や祓い、魔よけの効果があるという。
    私の体や心の中にすくっている悪いモノたちが、退散してゆく気配がする。
 
    藤にツツジに菖蒲……そして新緑。
    赤馬伝説が演じられる、5月8日の誉田八幡宮の夏祭りが楽しみである。
    
    
2024.2.28