川上恵(沙羅けい)の芸術村 | |||||||
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富士山を制覇 箱を開けるなり、「わあ、富士山だ!」と声をあげた。 なんと雪をかぶった富士山のシフォンケーキだ。 一生に一度は登りたいと思っていた山、新幹線に乗ると三島駅あたりで私をソワソワと させる山……。 「ふじフォン」と呼ばれるお菓子は、山梨県富士吉田市で作られている。 私と夫はまず富士山の半分を食べた。 紅茶味のシフォンケーキは、しっとりふわふわだ。 それもそのはず、 卵は富士の湧き水で知られる忍野の卵、牛乳は富士の裾野の朝霧牧場のものだとか。 富士山からの惠のケーキだ。 昔、富士山の5合目までは車で登ったことがある。 山容は見えるはずもなく、見るのは黒っぽい登山道だけだった。 軽いからまだ食べられるけどなあ、と言いながらケーキも5合目どまりにした。 次の日、残りの半分に生クリームをたっぷりつけて食べた。 富士山は私と夫のお腹に丸ごと収まった。 富士山を制覇した気分だ。 富士山のケーキを食べていたら、また新幹線に乗りたくなった。
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