川上恵(沙羅けい)の芸術村
 話のポケット
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                   あっ、忘れてた!



    参った、参った!! 今回の眩暈にはほんとうに参りました。

    20年ほど前、頭部と顔面の大怪我で、2、3 ヶ月の絶対安静の入院をよぎなくされた
    私だ。
    少々の眩暈にはなれているはずなのに、今回のは恐怖を覚えるほどだった。

    私はなるべくならエレベーターにも乗りたくないほどの、閉所恐怖症だ。
    医者からMRI検査をと言われ、「CTにまけて下さい」と、お願いをしたが即却下された。
    子供の頃、土管に入って遊んでいて、出られなくなった友達を見たせいだろうか……。
    手足を引っ張ってもなかなか出られなかった。友達の泣き声は土管にウワーンウワーンと
    気味悪く共鳴する。私までも泣きたくなった。
    私は泣く友達をおいて、大人を呼びに走った。日は暮れてくるし、心細かった。

    MRI検査は3度目なのに、なかなか慣れない。

    結果、脳に異常はなく一安心である。

    寝込んでいる間に色々なことを考えた。
    老々介護のこと、病病介護のこと、言うは易し行うは難しだと、身をもって知らされた。
    季節は、中秋から晩秋へと移り変わっている。
    ふと私は人生のどの季節を生きているのだろうかと考えた。

    考えている暇はないなあ……。
    そろそろ活動を再開しますか!
  
    あっ、忘れてた! 今日は結婚記念日だ! ワインをあけよう!


                  2022.11.23